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2008年04月07日

介護報酬引き上げVS介護保険料引き下げ

厚労相、09年度に介護報酬引き上げ方針(日経新聞)

舛添厚労相は介護報酬を増やす財源として「介護保険料もある程度は上げないと」とも述べた。

過去2回の介護報酬見直しでは、どちらも引き下げられているのだが、果たして来年度の見直しでは本当に引き上げられるだろうか。
一方、第一号被保険者の介護保険料は全国平均が上昇している。
平成18〜20年度 4,090円
平成15〜17年度 3,293円
介護保険料 負担限界近づく(読売新聞)

65歳以上の高齢者が支払う介護保険料が来月から、全国平均で月額4000円を突破する。厚生労働省は給付の抑制により、3000円台に収まると見込んでいたが、高齢化に伴う利用者の急増で、現行から約800円のアップとなった。“負担の限界”が近づくなか、若い世代にも制度の支え手になってもらおうという保険の対象範囲の拡大論議も始まった。

介護保険料はすでに負担の限界に達していると考えるのが妥当だろう。
それでも介護報酬を引き上げるのであれば、(1)被保険者を拡大(2)介護サービス利用量の抑制 といった政策を打ち出さないとならないのではないだろうか。

しかし、若年層への負担増も、国全体の消費を減退させかねないため、慎重な議論が必要だ。


いずれにしても、大臣のリップサービスで終わらないことを願いたい。

編集人 by バジリコ at 18:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2008年04月02日

介護の質を見極める、チェックポイント

どう見る?介護サービス情報 読み解く動き広がる(中日新聞)

木間さんによると、「確認するのは費用と質」。「いくらでどんな質のサービスを受けられるか」を知る必要があるからだ。費用では、入居一時金の有無と償却方法、食費や管理費など介護給付以外のランニングコスト、権利料など入居以外の一時金の有無が確認ポイント。

リンク先の記事を見ていただくと、介護サービス事業者の質を見極めるためのチェック項目が掲載されている。どきっ!とした経営者もいるのではないだろうか。
介護業界に限らず、人の出入りの激しい企業は一般的にあまりよくないといわれている。
入所者の退所理由をチェックする、というのも鋭い視点では。

こうしたチェック項目は、介護サービスを利用する高齢者や家族はもとより、介護サービス事業者にとっても有用だ。
事業者にとってこうしたチェック項目は、介護の質、労働環境を改善するための指標になるはず。

詳しい情報は、介護サービス情報支援センターへ。

編集人 by バジリコ at 11:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2008年04月01日

フィリピン人ヘルパーより先に、介護ロボットが介護保険適用へ!(4月1日)

4月より、介護ロボットによる訪問介護が介護保険適用へ(毎朝新聞)
フィリピン人ヘルパー受け入れ問題を横目に、この4月1日より介護ロボットによる訪問介護業務が介護保険サービスとして適用されることになった。(中略)実際にサービスを受けた高齢者は「少し怖かったが、とても丁寧に介助してくれた」と反応は上々。日本で初めて介護ロボットを導入した、介護サービス提供事業者「グッドウィー」介護事業部統括本部長釣井氏は「これからはロボットが人間の生活を支える時代。いずれはコミュニケーションもできるようにしたい」と意気込みを語った。

いやはや。すごい時代になった。
介護市場における労働力不足が一気に解消されそうだが、1台1億円もかかるというから驚き。客寄せにしかならない?

こうした動きに対して、業界の反応は様々。
参考までに一部を紹介する。
「ちゃんと業務日誌は書けるのか?」
「車の運転はできるのか?」
「ハッキングされて暴走したらどうするのか?」
「冗談が通じないと仕事がやりづらい」
……。たしかに、ヘルパーにとって介護ロボットはあくまで同僚。
冗談もわからぬ、話相手にもならぬということでは、ベテランヘルパーにいじめられてしまうだろう。
むむ。非常に難しい問題だ。

アクセスしていただき、ありがとうございました。
エイプリルフールのネタです。
中途半端なネタになってしまいました。。
来年はもうちょっとリアルにしよう。


編集人 by バジリコ at 14:56 | Comment(1) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2008年03月10日

高額医療・高額介護合算制度の詳細が決定。さて、効果はいかに。

高額医療・介護費合算の新制度 負担上限ほぼ半額に(MSN産経ニュース)
家族で医療、介護両保険を利用している世帯の自己負担総額が重くなり過ぎないよう、合計の自己負担額に上限を設ける「高額医療・高額介護合算制度」が4月から始まるのに伴い、厚生労働省は9日、制度の詳細をまとめた。75歳以上の一般所得(合計年収520万円未満)世帯の場合、現行では年額約98万円かかるが、制度導入後は約半額の56万円で済む。

介護保険と医療保険の自己負担を合算できるようになったのは、利用者にとってはかなりメリットがあるのだろう。
しかし、国保や健保など同一の保険でないと合算できないことや、同時期に後期高齢者医療制度がスタートするため、新制度の恩恵に浴する人は思ったより少ない気もするが、どうだろう。

・参考
【主張】高齢者医療 問題点を直視し改善図れ(MSN産経ニュース)

編集人 by バジリコ at 10:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2008年03月05日

介護保険法改正案が閣議決定 事業者への監視を強化

介護保険法改正案を決定 事業者規制強化へ(産経新聞)

現行法では自治体が事業所ごとに指導監査する仕組みだが、組織的な不正行為が疑われる場合には、事業所を運営する法人本体に国や自治体が立ち入り検査できるようにする。

実際、国(厚生労働省?)や自治体が立ち入り検査する頃には手遅れな気がする。
それよりも、コムスン事件で問題となった、「監査中に事業所の廃止届を出して処分を逃れる」という悪質な手口が問題だ。
今回の改正案では、その点についても抑えているようだ。

編集人 by バジリコ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

介護保険の療養型老健施設、介護報酬が最大20%マイナス

介護保険 療養型老健施設、報酬最大2割減(読売新聞)

介護報酬額は、要介護度によって異なるが、既存の療養病床に比べ最大で約2割削減された。厚労省は5月にも新制度をスタートさせる。

増大する社会保障費の抑制が狙いだろうが、実際のところ、これで新型介護老人保健施設がやっていけるか心配だ。

介護療養型老健施設の基準了承 社会保障審議会(産経新聞)

厚労省の試算によると、1カ月の基本的な自己負担額は、平均的な食費や居住費を合わせ8万5100円となる見通し。既存の老健施設の8万2500円よりは高くなるが、介護保険が適用される療養病床の9万2800円と比べると安くなる。


一般紙とは異なり、医療・介護情報の専門サイトキャリアブレインでは、今回の基準設定に対する分科会委員の反論を取り上げている。
勝田登志子委員(認知症の人と家族の会副代表理事)は「この要件を満たして(介護療養型老健を)やった場合は生き地獄になるのではないか。特にサテライトや小さなところは本体があったとしてもお医者さんがいない、看護師さんもオンコールという中でこの金額で本当に選んでもらえるのか。本当に介護難民は出ないのか」と疑問視した。


小児医療や救急医療問題と通じる部分があるように思える。
利用者負担と社会保障費を抑制することは大事なことであるが、真に重視されなくてはならないのは、要介護者が適切なサービスを受けられる環境を整えられるかどうかだ。
その際「基準」という建前だけ用意するのではいけない。

編集人 by バジリコ at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2008年01月04日

団塊の世代の希望と現実

「団塊世代」支援でシルバー人材センターに内閣府が補助金(読売新聞)

新制度では、シルバー人材センターが自治体と連携して全国組織「全国シルバー人材センター事業協会」に企画を提出し、効果があると認められた事業が採択される。パソコンの講師や介護補助などの事業を想定しており、補助金は複数のセンターが連携する事業で230万円程度、単独で実施する場合は110万円程度が支払われる予定だ。

いまの60代はシルバーと呼ぶには若すぎる。また、いまの団塊の世代が求めているのは、生きがいではなく、生活の糧だ。その点、シルバー人材センターがどこまで活きるのかは正直、疑問。

とはいえ、生きる糧を企業から得るのもなかなか難しそうだ。
団塊世代の派遣活用、企業の7割が予定「ない」(日経BP)

マンパワー・ジャパン(横浜市)が国内約1000社を対象にした調査で、昨年から大量退職が始まった団塊の世代で定年退職した人を派遣社員として受け入れる可能性について、7割の企業が「ない」と回答していたことが分かった。

職種・業種によるだろうが、期待していた以上に厳しい。

編集人 by バジリコ at 16:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年12月24日

埼玉で介護職の人手不足が深刻。求人2倍超

県内介護職員 人手不足が顕在化 求人2倍超 背景に低報酬(埼玉新聞)
介護職員の人手不足が県内で顕在化している。介護報酬水準の低さが定着を妨げているようだ。県指定の訪問介護員養成研修の修了者は約十四万人に上るが、実際に職に就くのは約四万人にすぎない。福祉分野の県内有効求人倍率も二・一九倍(昨年度)と、全国平均(一・三四倍)を大きく上回る“売り手市場”だ。県も求人事業者と求職者との合同面接会で人材確保の支援を試みるものの、解消への道は遠そうだ。

介護資格や研修の修了者がすべて労働に就こうと考えているわけではない。その中には、将来の家庭介護のために勉強しておこうという人も少なからずいるはずだ。
それにしても、人材不足は本当に深刻だ。極端な話、介護保険の問題のすべてが人手不足に内在しているようにも思える。
そして介護福祉士要請課程をもつ学校の入学者数も減少している。
学生の介護離れ 待遇改善、待ったなし(中日新聞)

二〇〇六−〇七年度の一年間に、介護福祉士養成課程の学校の入学者数が13%も減少していた。「割が合わない仕事内容」に加え、少子化やコムスン騒動の影響で減少傾向はさらに加速。介護保険制度の存続も危ぶまれる現実に、関係者から待遇改善を求める声が上がっている。
(中略)
同会を中心に、高齢者に負担が増えない形で、一律三万円を介護従事者の現給与に上乗せする緊急法案の制定を政府に求める声が高まっている。

結局のところ、この問題を解決するには介護報酬を上げるしか道はないのだが、その前に、介護サービス提供事業者のあり方など清算しなければならないことは多い。そして大前提として、国民の負担が増える可能性のある介護報酬アップについて与野党ともに、年金問題と同列に議論してもらいたい。

編集人 by バジリコ at 23:28 | Comment(1) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年12月17日

与野党、介護人材確保をめぐって激論を交わす

介護人材確保をめぐり与野党激論(キャリアブレイン)

待遇改善に必要となる介護費財源が論点となる中、与党議員が「厳しい財政事情もあり、負担と給付の関係を考えた上で国民も負担を覚悟する必要がある」と話す一方、野党議員が「財源をどこに当てるかは優先順位の問題で必ずしも負担増はいらない」と応酬するなど議論は対立した。

政策と財源はセットで考えなくてはならないのは当たり前。米軍へのおもいやり予算をカットして介護保険の財政に充てるなどとというのは現実的ではないが、かといって、財政難を盾にしていられる状態ではなくなっているのも事実だ。

与野党とも、聞こえのよい政策ばかりぶち上げるのではなく、財政(つまりわたしたち国民がどのぐらい負担する必要があるのかということ)を明らかにし、その是非を問うてもらいたい。


しかし、その前にひとつ。たとえば外国人労働者の受け入れや療養病床の転換など、各論でまとめていく前に、今一度、今の介護保険の問題点はなんなのか。青写真とは何が違ったのか。その点を明らかにしないことには、またどこかで歪みが出てしまう。現状の介護保険制度の欠点、いやもっといえば失策だった部分をしっかり明確にしてもらいたいものだ。

編集人 by バジリコ at 00:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

療養病床廃止で患者4割が在宅へ。

「在宅」4割で最多 京都府調査、療養病床患者の退院先(京都新聞)

2011年度末をめどに介護施設などに転換される療養病床の再編に関連して、京都府が行った医療療養病床の退院患者の調査で、約4割が在宅療養に移ったことが、15日までに分かった。一方、別の療養病床や一般病床へ移った人も4割近くいて、府は「多様な受け皿が必要だ」としている。関係者の中には、患者が転々として行き場を失う恐れを指摘する声も出ている。

これは相当厳しい調査結果なのでは。本来、介護施設に転換されるはずの療養病床の患者が、その受け入れ先には入れず自宅に戻っているケースが多いのではないだろうか。
無論、実は入院し続けるほどではないものの、さまざまな事情により入院し続けているケースもあるだろう。
しかし、記事にもあるとおり、受け入れ先がないために仕方なく自宅に戻るケースや、廃止が決まっているにもかかわらず別の療養病床に転院するケースも少なからずあるはずだ。
また、それでは自宅療養しましょう、ということになっても、訪問看護などのサービスは十分なのか。
下記の記事はがん患者の看取り介護のケースだが、関連が深いように思える。
背景には、核家族化で介護力が乏しく、ヘルパーに支援を求める世帯が増えたこともありそうだ。吉沢副院長は「良い自宅療養を実現するには、医療、看護、介護をバランス良く利用できることが条件。現状は看取りのできる看護師も介護士も少ない。在宅ケアを普及させるなら、マンパワーの充実が不可欠だ」と話している。


【ゆうゆうLife】医療 がん患者が使えない介護保険(下) (MSN産経ニュース)


追い出したはいいが、受け入れ先作りが追いつかないようだと、冗談抜きで介護難民が続出しかねない。

年金の影に隠れてしまいがちだが、この問題を含めた介護・介護保険は、次の衆院選挙では大きな争点にしてもらいたいものだ。

編集人 by バジリコ at 00:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

伊藤忠が社員の育児・介護に最大10万円補助

伊藤忠、育児・介護に最大10万円補助(読売新聞)

伊藤忠商事は1月から、ベビーシッターやホームヘルパーを利用する際の費用を、月額でそれぞれ5万円を上限に補助する制度を始める。仕事と家庭を両立しやすい環境を整えるのが狙いで、育児と介護の両面で踏み込んだ支援をするのは珍しいという。

中堅社員(特に女性?)の人材離れを防ぐための福利厚生か。
月額最大10万円(介護のみの場合は月額5万円が上限)というのは大きい。
こうした福利厚生というのは大企業から徐々に中堅企業に広がる。
中小企業の場合は企業単体では難しいだろうけれども。。

編集人 by バジリコ at 00:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年11月25日

来年度の介護保険料、引き続き軽減措置

介護保険料を据え置き 08年度、軽減措置を継続(中国新聞)

厚生労働省は二十二日、税制改正の影響で本来なら引き上げられている六十五歳以上の介護保険料について、二〇〇六年度から導入した軽減措置を〇八年度も継続する方針を固めた。
 本来なら基準額(全国平均月額四千九十円)の一・二五倍に引き上げられる予定だったが、〇七年度と同じ一・〇八倍に据え置く。年内にも介護保険法の政令を改正する。

軽減・減免措置は、さまざまな形で介護保険スタート当初から続いている。保険料額云々の話はおいといて、こうしたその場しのぎ的なものを続けるのはいかがなものか。
まさか、消費税の社会保障目的税化を待つわけではないだろうが。

編集人 by バジリコ at 23:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年11月21日

MSN産経の秀逸な介護連載記事「ゆうゆうLife」

【ゆうゆうLife】介護報酬ヘルパーへの配分(1) 深刻な人手不足(MSN産経)

【ゆうゆうLife】介護 介護報酬ヘルパーへの配分(2)高い離職率(MSN産経)
【ゆうゆうLife】介護報酬 ヘルパーへの配分(3)(MSN産経)
MSN産経が介護労働に関する連載記事を掲載している。
介護職にしてみればこんなの当たり前と思うかもしれない。
しかし、一般の人にとって介護職の労働の実態は知らない人がほとんどだろう。
コムスンの巨額不正受給事件は、大きな社会問題へと発展した。しかし多くのマスコミの報道姿勢としては、コムスンが虚偽申請をして介護報酬を不正受給したという点を追及するにとどまり、この連載のように、そのウラにある介護業界の人材難を指摘するものは少ない。


そういえば、先日放送の「たかじんのそこまで言って委員会」で面白い話が出ていた。
最近話題のNOVAとコムスンとでは共通項が多いというのだ。どちらもいわゆる、資格取得ビジネスで儲けた口だ。
英会話やヘルパー資格のための受講料を国が援助していた。
そのため資格取得者が急増。その人たちを獲得するために、急激な全国展開をしたというのだ。
しかし、そうしたブームがひと段落すると、各地の事業所運営が困難になる。結果、現在に至る。。。

もちろんコムスンの場合、サービス提供事業者として介護報酬を得ていたわけだが「不正や無理な事業拡大は、いずればれる・つぶれるだろうがそんなことはどうでもいい。今稼げるうちに稼いでしまえ」という捨て鉢のような事業はNOVAの社長にも通じているのかもしれない。

話が飛んでしまったが、いい意味でも悪い意味でも今、介護職に対する社会の関心が高まっている。ネガティブに捉えられがちだが、現状をよく知ってもらう機会でもある。

編集人 by バジリコ at 21:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年11月16日

ヘルパーを救うのは金か、仲間か

川越のソレイユ 人材不足の訪問介護業界 ヘルパー定着図る 独自研修や手当を充実(埼玉新聞)

業界が慢性的な人材不足にあえぐ中、川越市今福のソレイユ訪問介護事業所(中川富美子所長)は、独自研修の導入や手当の充実などで、ホームヘルパーの定着を高める工夫をしている。(中略)
別の事業所で働いた経験のある職員は「以前は教育も受けず、不安な時もあった。今は納得して仕事をしている。所長や仲間にいつでも相談できるので心強い」と話す。

労働環境は悪いし不安定、賃金は安い、仕事はハードと、とても過酷なホームヘルパー。わたしは介護保険立ち上げ直前にこうしたヘルパーの仕事を取材していたが正直、ここまで状態がよくならないとは思っていなかった。むしろ悪化している。

記事にもあるが構造的な面から考えても今後、ヘルパーの賃金は大幅に上昇する可能性は少ない。かといって、現状を放置するわけにもいかない。なんせ、利用者が山ほどいるのだから。

そこで、記事で紹介されているソレイユ訪問介護事業所では、スタッフのモチベーションが高まるような研修に力を注いでいる。
そんなことしたって給料は上がらない。そう冷笑する人もいるかもしれない。しかし、そもそもこうした仕事をする人の多くは、賃金以上に仕事へのやりがいを求めていたはずだ。実際、ソレイユ訪問介護事業所の離職率はとても低いという。
わたしが属している出版業界も同じような状況だ。賃金は安いし、仕事は過酷。そのため離職率はハンパなく高い。それでも働きたいと考える人が多いのは、やはりやりがいがあると思われているからだろう。わたしだって、こんな劣悪(いやもうほんと、ひどいです)な環境を耐えているのは、多少なりともなやりがいを感じているからだ。

話が剃れた。現実的にはヘルパーの6割が「希望を持てない」と答えている(キャリアブレイン)


ヘルパーの地位を向上させる上で欠かせないのは、やはり利用者を中心とした世論を動かすこと。
利用者の無自覚や無知もヘルパーのモチベーションを下げることにつながるし、能力ある人材が離れていってしまう。

ヘルパー対施設(運営者)・行政という対立構造を脱して、利用者とヘルパーとが理解し、納得しあえる環境が整うことが遠回りにみえて実は近道だったりするのではないか、と思ってしまう。

編集人 by バジリコ at 03:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年11月13日

病院の特別養護老人ホーム解禁は見送り

病院の特養老人ホーム設置、解禁見送り・厚労省(日経新聞
厚生労働省は12日の社会保障審議会介護給付費分科会で、病院などを運営する医療法人による特別養護老人ホーム(特養)設置を解禁する方針を見送ると表明した。特養を運営する社会福祉法人などが「議論が不十分」などの理由で反対したため。厚労省は来年の通常国会への法案提出は見送るが、検討は続けていく考えだ。

解禁の狙いは、厚生労働省が強引に推し進めている「療養病床の削減」の補完だ。医療機関の削減しなくてはならない療養病床をそのまま特別養護老人ホーム化できれば、スタッフを削減することもなく、また一部患者を引き続き受け入れることが容易になる。
それならば社会福祉法人を立ち上げればいいではないか、と言われるがそこは難しい部分もあるようだ。税制的な面から会計などなど。

医療法人に特養設置許可…厚労省検討(読売新聞)
ことし6月時点では、解禁の方向で検討されていたようだ。

編集人 by バジリコ at 18:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年11月11日

アイフル、認知症女性と3年越しにようやく和解

認知症女性とアイフル和解(日刊スポーツ)

大阪府の認知症の女性が、消費者金融大手「アイフル」との連帯保証契約は無効だと主張し、大阪地裁(小西義博裁判長)で争われていた訴訟は8日、和解した。
 訴状によると、女性は2003〜04年、自宅のリフォーム工事を不当な高額で業者と契約。業者は女性を連帯保証人としアイフルから借金した。女性宅の土地と建物に根抵当権が設定された。

この事件は、当ブログでも04年に取り上げていた。
その状況は次のとおり。
悪徳業者、アイフルとグルで認知症高齢者を食い物に!?(日本介護新聞)

認知症女性らが、アイフルや悪質リフォーム業者を提訴(日本介護新聞)

要するに、消費者金融と悪質リフォーム業者が結託して、認知症高齢者に対し、高額なリフォーム工事&借金をさせたということだ。

すでに当事者(高齢者)は亡くなっているし、和解金があまりに少なすぎる。

こうした、高齢者、特に認知症患者を狙った悪質リフォーム工事&ローン契約が社会問題化している。引き続き、当ブログでは取り上げていきたい。当ブログのカテゴリ「高齢者等の金銭トラブル/成年後見制度」でもいくつか事件を取り上げている。

しかし、司法書士に対しても和解金の支払いを求めたのは大きな意味があると思う。本来ならば司法書士は被害者を守る側に立つべきで、何を握られたのかは知らないが、消費者金融側にたつとはなんたることだ。

編集人 by バジリコ at 20:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年10月31日

デンマークの在宅介護の現状

ブロック紙・西日本新聞が3回シリーズで、デンマークの介護の現状を伝える。
わたしはスウェーデンやデンマークの社会保障制度や環境対策のすばらしい点ばかりを強調した報道は嫌いだ。社会保障制度はその財源をもって成立するものだし、財源とは国民の税金だから。その負担にも言及しない記事が多い。デンマークの税制は、はっきりいって日本人からすれば異常とも取れるものなんだし。
しかしその一方で、デンマークの高齢者介護への施策は間違いなくすばらしいと考えている。
この記事では、用語解説程度ながらもデンマークの税制なども解説。介護サービス自体には目新しい情報はないが、デンマークの高齢者介護の現状をつかんでいる。
迷走し続ける日本の介護を考える、いいきっかけになるのでは。

【連載】在宅介護の国から デンマーク視察報告<上>尊厳 最期まで自宅で過ごす(西日本新聞)
88年から特別養護老人ホームの新設を禁止、毎年3000戸ペースで高齢者住宅(介護住宅も含む)を整備している。介護費用を含め入居者の負担は17万‐18万円で、平均月額約20万円の年金で十分賄えるという。
 「施設介護をやめ、在宅に一元化したことで、むしろ総コストは下がった」。(中略)手厚い高齢者介護を可能にしているのは高い税率。消費税は25%、所得税と市民税の負担率は40‐60%に達する。(中略)老後に不安がないため、家計に占める貯蓄率は約3%しかない。

今後、民主党が政権を取ろうがどうしようが、デンマークのような税制には絶対ならない。そのため、デンマークのような高齢者福祉にならないかというとそうは断言できないだろう。
そもそも日本とデンマークの税制を比べる以上に大事なのは、両国で高齢者福祉に費やされている税金の額だろう。
使い古された言葉だが、デンマークをものさしに日本の高齢者福祉における費用対効果を考えてみてもいいのではないだろうか。

編集人 by バジリコ at 19:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年10月24日

介護関連事業の企業の倒産件数、昨年を上回る

福祉・介護事業の倒産、上半期29件(キャリアブレイン)

今年1月〜9月までの老人福祉・介護事業の倒産件数が、昨年の同じ期間より6件増えて29件になったことが、東京商工リサーチの調べで10月24日、分かった。介護保険制度がスタートした2000年以降ではこれまで最悪だった昨年1年間の倒産件数(23件)を上半期だけで既に6件上回ったことになる。

介護事業の関連企業の倒産件数が増加しているが、これは制度改正の影響によるものが多いのだろうか。
倒産は、その社員や取引先はもちろん、サービス利用者にも影響を与える。今回のコムスンのように、スムーズに事業譲渡が進めばよいが、必ずしもそうはいかないだろう。


わたしが隅っこの隅っこに所属?する出版業界も倒産が相次いでいるので、ある意味他人事ではない・・・・・・。

編集人 by バジリコ at 19:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年10月23日

アメリカと日本の介護、何が違う?

世界の街角から:(28) アメリカ的老い方(3) アメリカの福祉・日本の福祉(マイコミジャーナル)

総じてアメリカでの印象は、「スペースの広さ、労働力の豊かさ、選択の多さ(自由度の高さ)、(施設間の)競争原理の激しさ」だった。
(中略)
一方、昨年から務める全国老人福祉施設協議会理事として見て回った日本の施設の印象は「狭さ、規律正しさ、清潔、画一的、人手不足、コストの安さ」だ。果たして日本とアメリカ、どちらでの老後生活が幸せなのかは一概に決めつけられない。確かに入居待ちは多いものの、費用の80%以上を介護保険が見てくれる日本の特別養護老人ホームは、無保険者4000万人以上というアメリカの低所得層からは天国のように思えるだろう。

記事にもあるが、日本とアメリカとで介護サービスを比較する場合、その背景にある政治や資産などに対する両国民の考え方などを学ばなくてはいけない。いうまでもなく、社会保障は国の超重要な政策の柱だからだ。
わたしは特にアメリカについて詳しくないので下手に論ずることができないのだが、日米の介護サービスの現状に対する決定的な違いというのは、「選択肢の幅の広さ」なのだろう。

先ほどエントリしたものといい、ちょっと海外ネタが続いている。
余談だが、当ブログにお越しいただく方の8割近くはサーチエンジン経由だ。そのキーワード(キーフレーズ)で高ヒットなのは「フィリピン 介護」というもの。関心の高さがうかがえる。
さらに余談だが、日本でのフィリピン人による介護の現場をルポした書籍を最近購入。この感想を近々アップしよう。

編集人 by バジリコ at 21:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年10月08日

家庭介護を支えるのは孫!?

介護を変える“孫力”…「しがらみ少なく冷静になれる」(産経新聞)

社会の高齢化が進むなか、親に代わって、祖父母の介護に関心を持つ孫世代がいる。「嫁しゅうとめのような感情的なしこりがない」「親よりも祖父母の“老い”を冷静に受け止められる」と彼らはいう。

実際に孫と同居している高齢者がどのぐらいいるのかといったことはともかく、家庭介護において第三者視点というのは大事なのだろう。
介護保険は第三者による介護を提供するための制度。しかし当然ながら、家庭介護すべてを代替するものではなく、あくまで家庭介護をサポートするものだ。

記事には感情的なしこり云々というものが書かれていたが、それと同じく変に金銭的なものが絡まないだけ、お互い気が楽という部分もあるかもしれない。

編集人 by バジリコ at 19:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年10月04日

特別養護老人ホーム、大都市ほど経営難に。

あんぐるTokyo:特別養護老人ホームの「逆格差」 大都市ほど経営難 /東京(毎日新聞)
ところが都内に目を転じると、黒字幅は5・7%と全国平均を大きく下回る。都独自の運営費補助金を除くと、3・1%まで下がる。
 最初の改定があった03年度決算で既に、全237施設の32%に当たる76施設は、補助金がなければ赤字転落という状態で、34施設は補助金を加味しても赤字だった。全国平均並みの10%超黒字を達成した施設は、「補助金あり」で2割、「なし」では1割を切った。
 「逆格差」を生む主な要因が、高い物価とそれに伴う高い給与だ。(中略)介護分野は「重労働で夜勤もあり、肉体的にきつい」「他の職種に比べて給料が低い」と離職者も多い。同情論の背景には、介護報酬の減額が施設の経営難に拍車をかけ、職員の待遇改善が進まない現状への不満がある。

つい昨日、10月12日(金)、「東京の介護が危ない」都民フォーラム開催という記事をエントリしたが、偶然?にもこの記事では、大都市における介護事業の厳しさが紹介されている。
大都市は地方に比べて賃金や物価が高いにも関わらず、それをカバーできるだけの介護報酬の地域加算分がないため、結果として補助金なしには成り立たない(どころか、補助金があっても赤字)なのが現状だという。
しかも比較的賃金が高いといっても、それは地方の介護職の給与と比べての話であって、同じ都内でほかの職種と比べると決して高いとはいえない。まして仕事のハードさからいうと割に合わないのだ。

そんなわけで、儲からないし、優秀な人材は集まらないわと、個別の努力云々のレベルを超えて制度構造的な欠陥が露わになっているのが介護保険の現状だ。

編集人 by バジリコ at 20:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年09月14日

富山県の療養病床群の削減、ほとんど効果なし

療養病床削減計画に慎重意見(北日本放送)

国の方針に基づき試算すると県内では5640床の療養病床の7割が削減されて1540床あまりとなり、これを県の財政面でみると医療給付費が50億円減る一方で介護給付費が41億円増えて結果として9億円の削減となり、削減効果率はわずか0.49パーセントにとどまるとしています。

おとといエントリした「介護施設への転換枠を撤廃(いまさら)」関連の情報。
富山県で介護療養病床削減したことによる効果はほとんどないという結果が発表された。

わずかな効果と、転換による膨大な事務処理。どちらを取るか。
各県でこうしたシミュレーション結果は発表されているのだろうか。

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編集人 by バジリコ at 19:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2007年09月13日

介護施設への転換枠を撤廃(いまさら)

介護施設への転換枠撤廃・療養病床削減で厚労省(日経新聞)

厚生労働省は長期入院する高齢者向けの療養病床を減らすため、2009―11年度の第四期介護保険事業計画で、療養病床を介護施設に転換する際の定員枠を撤廃する方針を決めた。療養病床に比べて運営費用の安い介護施設への転換を進め、医療費の抑制につなげる狙いだ。

どうした日経新聞。このニュース自体は今年7月ごろに流されたもののはず。しかし当ブログもそのときはお休みしていたし、せっかくなのでここで簡単にまとめよう。

療養病床は医療保険で入院する医療療養病床約25万床と介護保険で入所する介護療養病床約12万床がある。2012年度までにはこの介護療養病床12万床がゼロになり、代わりに新たに特別養護老人ホームなどを作り、高齢者を引き取るというわけだ。
今はその転換期間なのだが、その転換の足かせになっているのが市町村単位で決めている、施設のベッド数。なんでもかんでも作ってしまえばその分だけ介護保険料が高くなってしまう。そうさせないために、市町村単位でベッド数の上限を決めているのだ。当然だ。
その上限を取っ払ってしまえ! さっさと施設を作れ! というのが厚生労働省のお達しだ。

このことについての秀逸な記事を紹介する。
2007年8月号 療養病床転換・介護施設の定員枠撤廃(社会福祉法人信和会広報「なかよし」

一つは当然ながら大幅に介護保険料が増加する、負担が増大する。2番目は、それをさらに抑制する為には介護保険の一割負担が早いうちに2割負担にあるいはそれ以上に増加していく。3番目には、介護保険の負担を40歳以上から行っているけれどもその範囲をさらに広げる。

わたしは、厚生労働省は早期に介護保険財政を破綻ぎりぎりまで追いやることで、介護保険被保険者の拡大待ったなしの既成事実づくりを狙っているのではないかと勘ぐってしまった。

昨年2月に厚生労働省が通知した「療養病床の再編成について」によると、療養病床の入院患者のうち医師の対応がほとんど必要ない人は半数にも上るそうだ。緊迫した医療・介護財政の建て直しには、この社会的入院を1秒でも早く解決したいのだろう。
それはわかるが、果たして再編成は成功するのだろうか。

いくら新しい制度だとはいえ、国保などに比べてあまりに抜本的な法改正が多すぎる。右往左往しすぎているように感じる。
恐らく現場の人たちが一番感じているだろうが、制度改正が続いても、何かを積み上げていっている実感は持てていないのではないだろうか。

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編集人 by バジリコ at 22:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

医療と介護費用、負担上限を引き下げ

医療と介護の利用世帯 負担上限引き下げ(読売新聞)

医療と介護にかかる自己負担の限度額を引き下げ、世帯の負担を軽減する厚生労働省の「合算制度」の全容が明らかになった。
 標準ケースで、現在は医療・介護の自己負担限度額の合計が年98万円であるところを、合算制度は年56万円まで引き下げる。厚労省は来月に政令を公布し、来年4月から制度をスタートさせる方針だ。

高齢者の介護・医療負担の上限が引き下げられた。
所得区分における、「一般的な所得」では、「75歳以上」は限度額が現行の年98万円から年56万円に、「70〜74歳」は年103万円から年62万円になるなど、おおむね4〜5割近く引き下げられたことになる。

実際のところ、果たして団塊の世代が本格的に、いわゆる高齢者になったときの影響はわからない。また、現状高齢者のうち、費用負担の上限を超える人が全体に占める割合もわからないのだが、とりあえずの朗報なのだろう。

ただ、当然ながら上限を超えた部分は保険料などで賄うわけで、社会全体でみれば、介護予防など根本的な取り組みが必要であることはいうまでもない。

編集人 by バジリコ at 01:35 | Comment(2) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2006年09月25日

介護市場は労働不足 どうするの団塊の世代たちよ

高齢者介護 人手不足…仕事キツイ、給料安い(読売新聞)
厚生労働省によると、05年のフルタイム労働者の平均時給額は、施設介護職員が1210円、ホームヘルパーは1142円で、全産業平均(1830円)より低い。一方、パートタイムで働くホームヘルパーの平均時給額は1329円と低くはないが、移動や待機時間は賃金が支払われないケースが多く、実際は1000円程度と言われている。
 「介護労働安定センター」の調査(05年)によると、ホームヘルパーの5割が腰痛を抱え、3割弱はコルセットを使用。施設職員の9割弱は夜勤時などに強いストレスを感じている。こうした現状に都内の訪問介護事業所の人事担当者は、「責任は重いのに時給はファストフード店のアルバイトとほとんど変わらない」と嘆く。
 介護分野の離職率も20・2%と、全産業平均(17・5%)より高い。「この分野は最近まで就職難の受け皿だった。景気が良くなり、福祉なら就職できると考えていた人が他産業に転職している」とハローワーク池袋の担当者は話す。

私のいる出版業界も、賃金安いし(時給換算なんてしようものなら大変なことになるw)、きついんだが、介護市場も劣悪だ。
記事にもあるとおり、きついわ、賃金安いわ、何か事件があるとすぐに叩かれるわ、という状況が変わらない以上、労働者確保は難しいだろう。
個人的にフィリピン人介護士の受け入れは賛成だが、それによって労働環境の改善ということが棚上げされてはいかんと思う(しかし、各国で活躍するフィリピン人のほうが労働環境にシビアなはずで、彼らによって改善が加速する可能性もある)。

 ただし、賃金アップは介護報酬引き上げと、それに伴う介護保険料の増額につながる。日本ホームヘルパー協会会長で、第一福祉大の因(いん)利恵・助教授(介護福祉学)は「高齢者の心身の状態をチェックする役割を担う介護の仕事は、誰にでもできる単純労働ではない。質の高い介護を受けるためには、保険料や税金がかかることを国民に理解してもらわないと」と強調する。

突き詰めるところ、結局は、介護職の専門性をいかに保ち、向上させ、そして(これがもっとも重要)、世間に周知させられるかが大事。
ただ、生かすための介護ではなく、より快適に過ごせるような質の高い介護ができるのはプロだけのはず。
その点をもっとアピールして欲しいのだが。
でも、質を高めるには最低限の人員と給与が必要で、人員を確保するには労働環境を整えて・・・とスパイラルするわけだ。
しかし、これ以上、介護保険料が高くなると、そもそも介護保険の構造自体を疑問視する声が高まるだろう(今も十分挙がっているけどね)。
間接税や徴収対象者拡大、なんて話がいよいよ再燃するかも。

<追加>
介護士養成校が募集停止  定員割れ続出で(岩手日報)
高齢者や障害者の介護を担う介護福祉士を養成する専門学校などで学生募集を取りやめるところが出始めている。高齢化による介護需要増を当て込んだとみられる養成課程(学科)や定員の増加に対して、応募者が足りず定員割れが続出しているためだが、背景には、労働実態に見合った収入が得られないなど若者の介護職離れがある。国は将来、ホームヘルパー資格を介護福祉士に統一する方針を示しており、定員割れで介護職不足の懸念も出てきた。

こちらのほうが悪いニュース。




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編集人 by バジリコ at 02:33 | Comment(0) | TrackBack(2) | 介護保険制度

2006年09月14日

各紙はどう見る?フィリピン人受け入れ

引き続き、フィリピン人看護師・介護福祉士受け入れについて。
【主張】看護師受け入れ 労働市場開放のモデルに(産経新聞)
厚労省や看護業界では当初、外国人看護師などの受け入れは、言葉の壁による事故や、日本の看護労働市場の圧迫につながると反対だったが、「日本の看護師不足は深刻」(全日本病院協会)とする病院側や経済界の要請もあり、日本看護協会などが示した厳しい条件のもとで受け入れた。

昨日も紹介したが、日本看護協会のかなり厳しい条件はあるものの、今回の受け入れが具体化したことはとても評価したい。
個人的な考えとしては、この産経新聞の論説がもっとも現実的で受け入れやすいものだ。
しかし、フィリピン側は日本看護協会の条件に難色を示している。
日本政府が協定の署名を受け、2年間で比人看護師・介護福祉士合わせて1000人を受け入れる方針を発表したことについて、次官は「フィリピンは日本の医療現場の需要を満たせないだろう」と述べ、実際の就労者数は日本の設定枠を下回るとの見通しを示した。日本での就労前に無給で6カ月間の語学研修を義務付けられていることが理由だと説明した。日経新聞


一応申し上げておくと、昨日紹介した日本看護協会の主張は、その対応の迅速さやいうべきことを強固に言い放つ力量?は認めつつも、やはり私としては時代に合わない部分が多々あると思っている。
しかし、産経新聞の記事にもあるように、
ただ、日本の看護師の大病院への集中、昨年で約12%という看護師離職率の高さ(日本看護協会調べ)、55万人にも上る働いていない潜在看護職員数(厚労省調べ)など、看護師不足の原因問題に取り組むことも重要だ。

この問題を棚上げするのもおかしいといえるだろう。

新聞各紙の中で、論説をぶち上げているものを紹介しよう。
比に労働市場開放 受け入れ環境整えたい(中国新聞)
 EPAは世界各国が現在締結を進める自由貿易協定(FTA)より、幅広い内容を含む。貿易だけでなく金融、サービス、ヒトの移動など広範な分野で連携する。
 日本はアジアで存在感を増す中国に対抗、東南アジア諸国などとのEPA締結を急いでいる。そのためにも労働市場開放への取り組みは不可欠になる。

フィリピンと日本との思惑のずれを指摘しつつ、いわゆるリージョナリズムの視点に立ったとき、今回の労働市場開放の取り組みは必要不可欠だと述べている。
また、フィリピン人の受け入れの懸念項目として、犯罪の多発が挙げられているが、これは今回に限ったことではない。というか、今後間違いなく、外国人労働者が増えるわけだから、その対策をいつするかというのが論点。
今回を機に、本格的な対策を行えばいいのだ。
受け入れ後が整ってない 労働市場開放(西日本新聞)
同時に医療・介護の職場環境の改善、国内人材の育成や活用を図り、外国人労働者依存とならないようにバランスをとっていくことも必要だ。
 というのも、日本では、なし崩し的に外国人労働者を受け入れて、労働コストを抑えてきたともいえるからだ。

受け入れの是非は述べつつ、日本人・外国人の労働環境を見直す・整えることが大事である、と語っている。
これはなるほど、と思える主張だ。

たしかに、いくら労働市場開放といっても、受け入れ条件が厳しい上に、労働条件、環境が整っていなければ、諸外国への派遣実績が豊富なフィリピンにそっぽを向かれてしまう。そのことがひいては、将来的な人手不足解消の道筋を遠のかせてしまうことになってしまうはずだ。

今回の問題を通して、日本の介護師や介護職の労働実情の改善につながることを期待したい。私は今年30歳になるが、自分の老後を考えても、今回の取り組みは成功してもらいたいと思う。

もし失敗してしまい、諸外国から人材が来日しなくなった場合、残りの手段は介護ロボットしかなくなってしまうではないか(笑)。

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編集人 by バジリコ at 02:17 | Comment(1) | TrackBack(1) | 介護保険制度

2006年08月14日

北海道の地域包括支援センターの普及率は?

介護予防拠点「支援センター」 道内設置率まだ66% 全国より低く(北海道新聞)
四月に始まった介護予防の拠点となる「地域包括支援センター」を設けた道内の市町村が全体の66・1%と、全国の設置率より、21・7ポイントも低いことが九日までに、道の調査でわかった。道内は面積が広い市町村が多く、同センターの運営に多くの要員が必要だが、人材確保がままならないことなどが原因のようだ。

地方の人材難に加え、市町村合併の影響もあり、設置率が低いようだ。

編集人 by バジリコ at 02:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2006年06月06日

療養病床、医療と介護保険とも適用

療養病床、医療・介護保険とも適用・厚労省が経過措置(日経新聞)
厚生労働省は長期入院の高齢者が入る「療養病床」のある医療機関に対し、2009年3月末までの期間限定で、同じ病棟内で医療保険と介護保険の双方を使うことを容認する。医療と介護は適用する病棟を分ける原則だが、今後6年間で療養病床を6割減らす計画を円滑に進めるため、経過措置として認める。

とりあえず、クリッピング。


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編集人 by バジリコ at 02:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2006年03月28日

【改正介護保険】各自治体の準備状況

4月に施行される改正介護保険に対する自治体などの準備具合などを追った記事をクリッピング。


県内事業所、準備大詰め 介護予防サービス4月から実施(徳島新聞)
徳島市籠屋町二のデイサービスセンター「咲くら」は昨年十二月、施設内にドイツ製の筋力トレーニング機器やエアロバイクなど計六台を約七百万円で導入。東京都内の研修会で効果的なトレーニング計画づくりを学んだ職員が、業務の合間に全職員に機器の利用方法を指導している。(中略)。「これだけの機器をそろえた施設は少ないと自負している。充実ぶりをPRし、利用者拡大に努めたい」と意欲をみせる。


変わる介護 −「改正保険法」施行に向けて−(日本海新聞)
地域にある福祉や医療などの社会資源とどうネットワークをつくっていくのか。「窓口となる社会福祉士の重要性は大きい。どんどん地域に出て行く積極性が大切」と井上さんは強調する。


介護新予防給付26市町村が先送り(東奥日報)
本紙が県内四十市町村に聞いたところ、介護予防の中核拠点となる「地域包括支援センター」の設置時期は「〇六年四月」が十八市町村、「〇六年十月または秋」が三町村、「〇七年四月」が十九市町村。設置数は青森市が十一カ所、他市町村はすべて一カ所だった。市町村の直営が多いが、民間委託するところもある。



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編集人 by バジリコ at 03:47 | Comment(1) | TrackBack(1) | 介護保険制度

2006年03月27日

【地域包括支援センター】とにかく人が足りない

地域包括支援センター 38市町村が来月開設(沖縄タイムス)
改正の目玉となる介護予防事業の中核拠点「地域包括支援センター」は、三十八市町村が四月一日か四月中に開設する予定であることが分かった。しかし、ほとんどの市町村が保健師や主任ケアマネジャーら必要な人材や財源を十分確保できておらず、予防事業の展開に不安を訴えている。

とにかく人手が足りないという。
報酬面を改善すれば、と思うが話はそんなに単純でもないだろう。
「小さな村は財政、人材不足で四苦八苦している。高齢者は年金の目減りで生活苦を訴えている。何でこうなってしまったの、と考えてしまう」(宜野座村)「在宅介護が困難な高齢者支援策の検討を」(読谷村)という意見もあった。

報酬を上げれば、それだけ利用者や市町村財政の負担が増してしまう。

これでは、高齢者の介護を予防するまえに餓死(大げさ?)してしまう。

地域包括支援センターを取り上げたブログを見るにつけ、とにかく厚生労働省の伝達、決定の遅さ、甘さ(あいまいさ)に憤っている人が多い。
しかし、もう本当に始まってしまう。希望的観測ぐらいしか述べられないが、どうか現場のみなさま、持ち前の知恵と馬力でどうかうまく滑り出させてください。

日本介護新聞総力(私1人なんですが…)をあげて、介護予防事業、地域包括支援センターの行方をウォッチしていきたい。批判記事だけでなく、成功例が載った記事を取り上げていきたいものだ。

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編集人 by バジリコ at 01:30 | Comment(1) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2006年03月07日

【改正介護保険】介護保険の対象拡大の議論がスタート

介護保険の対象拡大、賛否両論で有識者会議スタート(読売新聞)
対象者の範囲拡大は昨年6月に成立した改正介護保険法で実施が見送られたが、引き続き検討することを明記した同法の付則に基づき、同会議が設置された。約1年間議論し、来年度末に意見集約する予定。

介護保険の保険料負担とサービス利用対象の拡大について、意見がわかれている。

「介護ニーズは年齢に関係ない。何歳でも使える制度にすべきだ」(連合)や「保険料を新たに支払うことになる現役層は、税制改革などで既に負担が重い」(経団連)など、賛否両論分かれているという。
保険料の負担対象者とサービス利用者の拡大を考える際には、当然ながらそのほかの社会保障をひっくるめて検討せねばなるまい。

保険料を何歳から支払うかについては、介護保険設立時点から議論はあった。
間接税(消費税など)での納税方法など、さまざまな案が挙がったが、どれも、「利用(権利)と負担(義務)」とのリンク性の問題などから見送られた。
たとえば20歳以上から保険料を納めさせることは技術的には可能だろう。しかし、介護保険財政の半分は、国や自治体の税金で賄われているのも事実。安易な負担増は、制度への不信感や不公平感を助長させる気もするのだが。


ちなみに、この会議の参加者は以下のとおり。

大島 伸一   国立長寿医療センター総長
大森 彌 東京大学名誉教授
小方 浩 健康保険組合連合会副会長
貝塚 啓明 中央大学研究開発機構教授
喜多 洋三 全国市長会介護保険対策特別委員会委員長(大阪府守口市長)
京極 高宣 国立社会保障・人口問題研究所所長
関 ふ佐子 横浜国立大学大学院国際社会科学研究科助教授
竹中 ナミ 社会福祉法人プロップステーション理事長
花井 圭子 日本労働組合総連合会総合政策局生活福祉局次長
堀 勝洋 上智大学法学部教授
松下 正明 東京都立松沢病院院長
矢田 立郎 兵庫県国民健康保険団体連合会理事長(兵庫県神戸市長)
矢野 弘典 日本経済団体連合会専務理事
山本 文男 全国町村会会長(福岡県添田町長)

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編集人 by バジリコ at 01:26 | Comment(0) | TrackBack(2) | 介護保険制度

2006年02月26日

【介護予防】事業者それぞれの対応

"軽度"対象介護予防移行で事業者対応に苦慮(デーリー東北)
改正介護保険法で四月から始まる軽度の要介護者などを対象にした介護予防サービスの導入をめぐり、青森県南の介護事業者が対応に苦慮している。(中略)事業者の対応によっては、行き場のない利用者が出る恐れも出てきそうだ。

鳴り物入りで登場した介護予防事業だが、介護サービス提供事業者側にはあまりウケはよくないみたいだ。記事では、事業者が介護予防事業に取り組みたくない、取り組むメリットが少ないと感じる理由がおおきく2つ挙げられている。

・サービスプラン作成の手間が掛かる
・手間の割りに介護報酬が少ない

介護保険によって、「介護」はビジネスになったわけだから、上記の理由で介護予防事業に取り組まない事業者を責めることはできないだろう。とはいえ、いくら立派な介護予防事業を作ったところで、その受け皿がなければ、絵に描いたもちになってしまう。

知らなかったのだが、介護予防事業の実施を1年遅らせる自治体もあるのだとか。
三八地区の自治体の中には、準備目的で新制度への移行時期を一年延ばすところもある。八戸市も同様の方針を固めており、介護現場には既に動揺が広がっている。

利用者や事業者、自治体が色々な面で不安に感じる介護予防事業だが、高齢者の要介護度悪化を防ぐ効果が期待されるだけに、どうにかして普及・実施していってもらいたい。

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編集人 by バジリコ at 23:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

2006年02月22日

【パワリハ】民間フィットネスクラブが介護予防へ参入

フィットネス各社、介護予防へ独自メニューや指導員養成(日経新聞)
フィットネスクラブ各社が介護予防サービスへの取り組みを始めた。4月の改正介護保険法施行に伴い、一部の高齢者が症状の悪化を防ぐサービスを保険で受けられるようになる。

いわゆる、パワリハの受け皿として民間のフィットネスクラブが動いた。
さあ、公的機関の「設備やスタッフを整える余裕なんてない」とネガティブな取り組みに対し、すでに設備もスタッフも整い、サービス精神も持ち合わせている民間フィットネスクラブが挑む。

ただし、地方ではこうしたフィットネスクラブもないだろうから、やはり公的機関に頼るしかない。それはフィットネスクラブに限ったことではないが。

さてさて、民間フィットネスクラブはどれだけ力を入れて市場参入するか。
とても興味がある。
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2006年02月20日

65歳以上の介護保険料額のゆくえ

今回、各自治体の来年度(4月以降)の介護保険料をピックアップしてみた
年度末になり、自治体が相次いで来年度の介護保険料案を発表しているからだ。

おおむねどの自治体も介護保険料額がアップ。そのおもな理由に、利用者増と介護予防事業が介護保険財源で賄われることになったことが挙げられる。
自治体によって保険料額にばらつきがあるのは当然だが、その差は広がってきているのではないか、というのが個人的な感想だ。

次の見直しまでに、介護保険財政は安定するのだろうか。
ちなみに来年度の40〜64歳の介護保険料もわずかながら増える見込みだ。
2006年度の40―64歳介護保険料、平均5.6%増の月3964円(日経新聞)
厚生労働省は2006年度の40―64歳の介護保険料が平均で前年度比5.6%増の月額3964円になるとの見通しを明らかにした。


以下が、各自治体が発表した、来年度の65歳以上の介護保険料の見込み額。

介護保険料年額4万7400円に−高松市案(四国新聞)
高松市は十七日、来年度からの介護保険料の見直しに伴う第一号被保険者(六十五歳以上)の保険料案を発表した。昨年十一月に公表した試算額に比べ、合併前の旧市(旧塩江町含む)では年額で千四百円アップの四万七千四百円。現行額からは17・3%の値上げとなる。


65歳以上の介護保険料引き上げ 豊田市が4月から(読売