訪問介護最大手だったコムスンによる一連の不正を受け、介護保険事業者の規制強化策などを検討してきた厚生労働省の有識者会議は3日、国や都道府県に事業所の運営法人本社への立ち入り調査権限を認めることなどを盛り込んだ最終報告書をまとめた。
介護事業運営の適正化に関する有識者会議(厚生労働省)のリリースをもとに、介護サービス提供事業者への監理体制強化の対策を抜粋して紹介する。リリースはあまり長文ではないので気になる方は、本文を読まれることをおすすめする。
(1)業務管理体制に関する指導・監督権の創設
不正行為への組織的な関与が疑われる場合には、国、都道府県、市町村が事業者の本部等に立入調査等を行うことができるようにする必要がある。
など。
(2) 不正事業者による処分逃れ対策
処分逃れ対策の一環として、事業所の廃止届の提出を事後届出制から事前届出制とすることが必要である。
また、監査中には事業所の廃止届を提出できないようにする仕組みの導入についても検討する必要がある(中略)
介護事業には、株式会社をはじめ社会福祉法人、医療法人、特定非営利活動法人等様々な経営主体が参入していることから、同一法人グループの範囲については、資本関係のみならず実質的な支配・被支配関係にも着目する必要がある。
(3) きめ細かな監査指導の実施
都道府県、市町村の監査指導については、法令の規定を過度に厳格にとらえたり、介護報酬の返還のみの指導に偏っていたりするなど、各自治体や担当者ごとに判断にバラツキが見られるとの指摘もあることから、監査指導業務の標準化を図る必要がある。
(4) 指定・更新の欠格事由の見直し
のため、事業所の指定取消があった場合に、指定・更新を拒否できる仕組みを維持した上で、各自治体が、事業者の不正行為への組織的な関与の有無を確認し、自らの権限として指定・更新の可否を判断できるようにする必要がある。
報告書でも述べられているが、監理側にその能力が備わっているのかが鍵だろう。この報告書のとおりに権限が強化された場合でも、実際に自治体が実行できるまでには時間がかかるのではないだろうか。
