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2007年10月08日

フィリピン人の介護・看護師就労問題

日比EPAに否定意見相次ぐ・フィリピン上院(日経新聞)

協定の目玉である看護師・介護士の日本での就労について看護協会の理事長は「フィリピンで看護師を育成する日本政府の支援が盛り込まれていない」と批判。日本での研修期間中の待遇の見直しも求めた。

フィリピインの看護協会理事長の意見はごもっとも。
日本への人材交流(人材不足解消が目的ではないらしい)のため、日本のルールに則って看護師を育成するのだから日本の支援があってしかるべきだ、という主張。
このフィリピン人介護・看護職の受け入れについては、オールアバウトの【介護・福祉】チャネルの記事がかなり詳しいので、関心のある方はぜひご一読を。

日本介護新聞では一昨年からこの件を取り上げてきたが、いまだに色々な角度での意識のズレを感じるし、それが刷りあわされていない。
日本国内においては、(1)政府側の「将来の人材難解消として、とにかく外国人労働者の受け入れ実績を作りたい」という思惑(2)介護・看護労働側の「安易な受け入れは日本人労働者の労働待遇をさらに悪化する」という危惧が平行線のまま。

また、日本とフィリピンとの意識のズレもある。
(1)日本側はまだまだ「発展途上国から労働者を受け入れてやる」という上から目線だし、招き入れるための条件も厳しい。(2)それに対してフィリピン政府はどうにかして労働者を輩出したいものの、フィリピン人労働者には、日本での待遇や労働環境の悪さを危惧する意見も少なくない。
なんか政府間でどうにかやりくりしたものの、両国の介護・看護の現場では相当不満があるようだ。

どちらの考えにも同意できる部分はあるのだが、この議論の最大の欠点は、利用者不在だということ。
介護サービスを利用する人たちはいったいどのように考えているのだろうか。
そこが肝であるはずなのに、報道や関係者のコメントをみても、そうした部分に触れているものはあまりに少ない。


それに、これは以前も書いたが、世界各地に看護職を送り出しているフィリピンに「とてもじゃないが日本なんかには人材は送り出せない」とそっぽを向かれた場合、その他の国からも敬遠される可能性はある。
日本語の読み書きをマスターしながら、3,4年以内に日本の国家資格取得という高いハードルを設けた時点で、それがいいか悪いかは置いといて、現実的に意識の高いプロフェッショナルは日本に来ない気もするがいかがだろう。


とにかくこの件については、もっと議論を深めなくてはいけないと思う。それも専門職や関係者だけではなく、現在・将来の介護サービス利用者たちの意見も聞き入れるべきだと思う。




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過去にエントリした、当ブログでの記事
各紙はどう見る?フィリピン人受け入れ(2006年09月14日)

日本看護協会、さっそくフィリピン人受け入れに物申す(2006年09月13日)
フィリピンから介護福祉士ら1000人来日(2006年09月12日)

フィリピン人ヘルパー、本当にくるの?(2005年03月10日)

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