今回の詐欺ともいえる事件を通して、改めて「成年後見制度」の力のなさを考えさせられる。
怒りを通り越して呆れてしまう。
過剰工事:3年間で数千万円分、認知症の老姉妹食い物に(毎日新聞)
埼玉県富士見市に住む80歳と78歳の姉妹が、複数の訪問業者に勧められるまま、この3年間で数千万円分のリフォーム工事を繰り返し、全財産を失った。姉妹は認知症で身寄りもなく、家が競売に掛けられて、初めて近所の人が気付いた。
これは、児童虐待を発見できずに児童を死なせてしまったケースと同じ構造だと思う。
いったい、行政機関はなにをしていたのだろう。
しかし、姉妹は家が競売にかかっていることも理解できない状態で、市が依頼した医師に認知症と診断された。近所の住民が食料などを差し入れて暮らしているが、年金支給日には、今も業者が集金に現れるという。
おいおい、まさか今回を機にはじめて医者が診断したんじゃないだろうな。
介護保険を利用していなかったとはいえ、認知症と診断されるほどのハイリスクな高齢者を放置してよいものか。民生委員はどうした?形骸化して役立たずになったのなら、税金を使ってサポートする必要はない。
富士見市を所管する埼玉県川越保健所は何をしていたのか?
こうした高齢者を守るために成年後見制度ができたのではないか?
制度があっても使いこなせる、利用を勧める人がいなければまったく意味がない。
つい先日も成年後見制度がらみのエントリを書いた。
成年後見制度、イマイチ広まらない理由は?
こういった難しい制度は、利用者の「やる気」に任せるのではなく、行政機関やその外郭団体が積極的に普及に努めなければならない。にも関わらず、地方自治体の8割が成年後見制度の普及に力を入れず、事実上制度は放置されている。
問題の富士見市は、一応「富士見市成年後見制度利用支援事業実施要綱」を作成していたのに。
こういった詐欺に近い事件は今後も起きるはずだ。
いい加減、行政機関は成年後見制度の普及に本腰を入れるべきだと声を大にしていいたい。
新聞記事でも成年後見制度について言及してしかるべきなのに。
なんともやるせない気持ちにさせられるニュースだった。
私の祖父母は現在80歳近い。彼らを守るためには、行政に頼らず血縁者が法律に強くならないといけない。しかし、血縁者が身近にいない高齢者はだれが救うというのか。

モラルがないと。
おっしゃるとおり、保健所といった行政機関も同罪ですね。
職務を果たさず、放っておいたわけですから。
こういうニュースって、悲しくなりますよね。。。
すべてを行政の責任にしても仕方のないことですが、本来、行政とは社会的弱者を守ることが重要な仕事だと思います。今回の事件については、明らかに行政のケア不足が原因の一つではないかと思います。
こんな悪徳業者が横行していては、マジメに頑張る建築業界の方にも多大な迷惑がかかるでしょうね……。