病院で、外来患者を名前で呼ぶのをやめたり、病室から患者の名札を外したりする動きが出ている。誰がどの科を受診しているか、入院しているかどうかなどは個人情報にあたり、本人の同意なく他人に教えると今月から全面施行された個人情報保護法に抵触するためだ。
試行錯誤しながらの取り組みはとても評価できる。
一方、「患者の個人情報保護に神経質になるより、病気を治すことが先決」(長野県内の赤十字病院)と、特別な対応を取らない病院も多い。秋田市の私立病院は「患者名が他人に分からないようにして、事故が起きたら大変。医療の安全の方が大事だ」と言う。
祖母が入院している病院では、依然として部屋の入り口に患者名が記載されている。
個人情報保護に関する取り組みは、医療機関それぞれのポリシーに基づくものだから、最低限の基準さえ満たしていれば、自由にしたらよいと思う。その結果、利用者(患者)が多少不便を感じても致し方ない。個人情報は守れ、しかし不便をかけるな、ではあまりにわがままだと思う。
ところで、介護の現場ではどうなんだろうか。
いくつかの介護関係施設や事業所のホームページを見ると、一部を除き、ほとんどの事業所・施設では個人情報保護法に基づく表記がない(厚生労働省のガイドラインでは、個人情報保有数5000人以下の医療・介護施設でも同法に基づく対応を求めている)。
