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2005年02月27日

施設信仰を捨てられるか? 注目の「地域密着型介護サービス」

あしたの暮らし:介護保険改革を前に 第2部・「地域」の可能性/3 /群馬(毎日新聞)
運営する高齢者総合ケアセンターこぶし園の小山剛園長は「『施設信仰』から意識を変えないといけない。周りの家は施設の『居室』と同じで、屋根のない廊下でつながっていると思えばいい。違うのは『自宅』ということ」と語り、降りしきる窓の外の雪を眺めた。


「施設信仰」ですか、言い得て妙ですね。

この記事は、「小規模多機能型居宅介護」のモデルケースを追ったもの。
小規模多機能型居宅介護とは、施設への入所ではなく施設への「通い」を中心に、利用者の健康状態や希望によって「施設への訪問」や「施設への宿泊」を組み合わせていくというサービスです。
基本はあくまで、「在宅支援」。
この新サービスのポイントは、自分の家や身近な地域をホームベースにし、必要なときだけ施設に「泊まりにいける」という点。軸足が自宅にあるということが重要なんですね。普及すればいいなあと思います。

家族介護者の負担も考慮しなければならないとはいえ、高齢者本人の希望を無視して施設に入所させると、うつ病やとじこもりなど、精神面に悪影響を及ぼすことがあります。精神的不調が続くにつれ、リハビリをしても効果が上がらなかったり、廃用症候群が増悪したりします。
「施設信仰」は関係者たちの間でどうぞご勝手にすればいいのですが、そもそもの介護保険の理念的には、在宅介護サービスを多彩かつ高機能にするのは極めて当然のこと。
とにかく、多用な在宅介護メニューをどんどん増やし、高齢者や家族の「選択の幅」を広げることがとても重要だと思います。


余談ですが、「高齢者の希望」をなかなか汲み取ることは難しいのも事実。高齢者自身、遠慮したりしてなかなか希望を言いませんし、「どんなことを希望していいのか」すらわからないケースもあります。そう考えると元気な頃から、家族やまわりの人が本人の希望を聞いておく必要があるんだろうなあと思います。ちなみに私の80歳(要介護1)になる義理のおばあちゃんの希望は「家で死にたい」。


「地域密着型」は特別養護老人ホームなどと異なり、市町村がサービス事業者を指定し、指導監督権限も持つ。原則として利用者は住民に限定する方針だ。各市町村は、地域の実情に応じた整備をする必要がある。

都道府県から市町村に裁量権を委譲するのはよいことでしょう。自分の町の実情によって必要な数を決めたりできるわけですから。
介護保険スタート当初、施設建設に関して市町村担当者は、「おれの町に勝手に建てやがって。保険料が上がるだろうが」なんて愚痴ったりしていましたからねえ……。

この記事にもあるとおり、在宅生活を維持させるような質の高い介護サービスを提供するには、それなりの陣容を整えなければならず、このモデルが普及するかどうかはまだわかりません。
普及のためには、高齢者や家族にこのようなサービスの存在を知ってもらうことが肝要ですね。
まあ、うちのブログを見る人はほぼいないとは思いますが、ほそぼそと情報を流していきたいと思います。

編集人 by バジリコ at 18:50 | Comment(2) | TrackBack(0) | 地方自治体の取り組み
この記事へのコメント
施設信仰、本当にズシっとくる言葉ですね。
まだまだ、「最後は施設」という画一的なイメージから脱却できていないようです。
施設サービスの新たな形や、
在宅サービスのさらなる充実が必要だなー、と感じます。
まずは、情報流通が先ですが。

それでは、また。
Posted by 介護ビジネスニュース at 2005年03月02日 09:21
コメントありがとうございます。
>まだまだ、「最後は施設」という画一的なイメージから脱却できていないようです。
利用者や家族は、「最期は施設」だけでなく、「施設にいったら最期」というイメージを持っているのは否めません。
とにかく、介護保険がスタートしてたった5年なんですから、国や地方自治体、そのまわりにいる専門家には、一定の考えに固執しないで、柔軟な運用を求めたいですね。

Posted by 日本介護新聞 at 2005年03月02日 19:30
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