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2008年01月21日

高齢者虐待防止法による初の容疑者逮捕

85歳父の調査拒む43歳女に高齢者虐待防止法を初適用(読売新聞)

85歳の父親の世話を放棄しているという情報に基づき、東京都西東京市職員らが実施した立ち入り調査に抵抗したとして、警視庁田無署は21日、同市柳沢3、無職岸田澄江容疑者(43)を高齢者虐待防止法違反の現行犯で逮捕したと発表した。

ついに高齢者虐待防止法違反での逮捕者が出た。
今回は容疑者宅が「ゴミ屋敷」と呼ばれるなど、やや特異なケースではある。近隣住民の苦情も行政の背中を押したともいえる。
しかし、警察が容疑者を逮捕した、という実績はかなり大きいことではないだろうか。
ただ、記事によると05年から10回ほど市職員が訪問している。幸い、高齢者の命に別状はなかったようだが、実に3年越しの“救出”になるわけだ。
児童虐待同様、法的リスクを抱えながら高齢者を虐待から救わなくてはならない行政。いつも今回のケースのように警察と保健所、自治体が協力して高齢者を虐待から救えるわけではないだろう。実際に、家族などから行政が訴えられるケースもでてくるだろう。
しかし、そこにめげずに虐待問題に取り組んでもらいたいと思う。

編集人 by バジリコ at 23:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 高齢者虐待

2008年01月19日

在日フィリピン人介護士協会がHPを開設

日本介護新聞ではフィリピン人ヘルパーの受け入れについて、これまで何度か取り上げてきた。
日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)締結により、フィリピン人の看護師志望者400人、介護福祉士志望者600人の計1000人を上限として受け入れることが決まっている。
建前としては「人材交流」だが、国内の介護職の働き手不足を解決するためのテストとしての受け入れだ。
また日本が諸国との経済連携協定を図る上でヒト・モノ・カネの交流は避けられないこと。そうした視点からも、わたしはフィリピン人招聘には基本的に賛成している。

そこで現状はどうなっているのだろうか。
インドネシアから看護師ら1000名受け入れ(日本介護新聞)でも紹介したが、フィリピンの看護協会が「フィリピンで看護師を育成する日本政府の支援が盛り込まれていない」と日本側を批判。国会でも紛糾しているそうだ。そのため、当初本年度中に受け入れることで話が進んでいたが、どうやら08年度にずれ込みそう。

そんな状態ながらも、LFCAJ 在日フィリピン人介護士協会が活動を紹介するHPを立ち上げた。
LFCAJ 在日フィリピン人介護士協会

そもそもどのような会なのか。
 在日フィリピン人介護士協会(LFCAJ)は、日本でヘルパーや介護福祉士などの介護資格や、理学療法士、作業療法士、あるいは看護士といった、医療・介護の分野で日本の資格を取った在日フィリピン人のグループです。2007 年10月現在で、こうした有資格者は全国で1,000 人を数えています。(中略)現在、資格をもったフィリピン人ヘルパーたち同士が助け合い、支えあい、日本の介護事業者とフィリピン人介護士とのスムースなコミュニケーションをはかる手助けをし、新しいフィリピン人介護士が日本で働き、学び、日本の高齢社会に十分寄与できるように、健全で、人的交流に貢献できる環境作りのため、2006 年に設立いたしました。

こうした団体があるのは心強い。日本へやってくるフィリピン人ヘルパーには、日本で働く同胞は心強いはずだ。また、受け入れ側の日本の施設などにとっても、日本の実情をよく知り、すでに日本で働いているフィリピン人がいれば、さまざまなことを相談できるだろう。

フィリピン人介護士・看護師受け入れについて関心のある方はぜひアクセスしてもらいたい。


さて、わたしは冒頭で受け入れには賛成と書いた。しかし、この事柄について政府のアナウンスがあまりに少なすぎることに懸念を抱いている。そのことはつまり、国民的意見が醸成されていないことを意味する。そのことを憂慮する。

2008年01月17日

話題のキーワード「市民後見人」

成年後見制度 新しいサポーター 「市民後見人」養成始まる(西日本新聞)


 高連協による養成で実際に活動している市民後見人はまだいないが、08年2月にはNPO法人の第1号が東京都品川区に誕生する予定。広島や福岡でも設立準備が進んでおり、最終的には20万人規模が目標だ。

今月4日にも、神奈川新聞の市民後見人に関する記事を取り上げた。
成年後見制度普及の切り札か?市民後見人(日本介護新聞)

まだ“実戦”に投入されている市民後見人はいないというが、各地で受講講座が開催されており、今年・来年にはかなり人員は増加するはずだ。

読売新聞では市民後見人について、昨年から何度か取り上げている。
興味のある方は一読を。
市民後見人に関心を(読売新聞)
市民後見人(読売新聞)

これらの記事を読むかぎり、成年後見制度の普及拡大と同時に、高齢者の生きがいづくりとしての役割も期待されていることがわかる。

2008年01月16日

秋田市の介護施設でノロウイルス感染

全国各地でノロウイルスが猛威を振るっている。
くれぐれもご注意を。
秋田市の介護施設で感染性胃腸炎 20人に症状、ノロ検出(秋田魁新報)

 秋田市保健所は16日、同市南部の介護老人保健施設でノロウイルスによる感染性胃腸炎が集団発生したと発表した。同日までに入所者19人、職員1人の計20人の発症が確認されたが、入院者や重症者はいない。


感染性胃腸炎の集団発生でお年寄り死亡(MSN産経ニュース)

岡山県倉敷市保健所は15日、市内の特別養護老人ホームで、ノロウイルスが原因とみられる感染性胃腸炎症状の患者が集団発生し、入院していた90歳代の女性1人が死亡したと発表した。


感染性胃腸炎 県内定点当たり患者数 4週連続で全国最悪 県「理由は不明」(西日本新聞)

 ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の県内患者数が一定点当たりで4週連続の全国ワーストとなった。昨年12月中旬をピークに減少しているが、年が明けても障害者や高齢者対象の施設では集団感染が続出。

編集人 by バジリコ at 18:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護の事件・事故

2008年01月15日

京都市、独居高齢者のゴミ回収サービス開始

戸別ごみ収集スタート 京都市、独居要介護者ら対象に(京都新聞)

収集サービスは、ホームヘルプサービスを利用し、ごみ出しに親族や近隣住民の協力が得られない人が対象で、週1回、家庭ごみや資源ごみをまとめて収集する。希望者は介護事業所などを通じて申請し、各まち美化事務所が審査する。

この記事を読んで、一番驚いたのは京都のような町でも、隣近所の関係というものが失われつつあるということ。
記事にもあるように、要介護の独居高齢者のごみ出しを市が担うというもの。サービス利用の条件として、家族や近隣住民の協力が得られない人が対象とある。ふーむ。京都のような町でもだめかのかと、少し寂しい気持ちがした。


これは特殊なケースだが、まったく別な話ではない。
支援の“死角”浮き彫り 震災復興住宅独居死(神戸新聞)

高齢化が進む中、公的な支援を拒む人や認知症が増えており、独居死を防ぐ“切り札”とされるコミュニティーづくりは一層、困難になっている。(中略)担当の見守り推進員は「二十四時間見守るのは困難。近所付き合いに頼らざるを得ない」と肩を落とす。


介護・福祉の現場から、地域力の衰退が見えてきた。

編集人 by バジリコ at 11:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 地方自治体の取り組み

2008年01月08日

グループホームでのスプリンクラー設置。普及はいまいち(長崎)

グループホーム火災から2年、進まぬスプリンクラー普及(読売新聞)

総務省消防庁は2007年6月、認知症高齢者グループホームや障害者施設など自力での避難が難しい入所者がいる施設に対し、緊急通報装置や自動火災報知設備の設置を義務づけ、スプリンクラーの設置義務も、従来の床面積1000平方メートル以上から275平方メートル以上に拡大することを都道府県に通知した。09年4月に施行され、12年4月までの設置を求めている。

長崎県・大村市のグループホーム火災の関連情報。
消防法改正についての情報が乏しかったため、改正内容や時期をいまいち把握できていなかった。
記事によると2012年までにはグループホームや特養ホームなどに消防器具を設置しなければならない。

編集人 by バジリコ at 19:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護の事件・事故

厚労省が高度な認知症ケアに関する新事業を立ち上げるか

高度な認知症ケアを、厚労省新規事業(キャリアブレイン)

厚労省の調査によると、05年現在、認知症患者は全国に約189万人おり、20年には、高齢社会の進行に伴って約300万人に達すると見込まれている。このことから、認知症介護にたずさわる機会が増すことが容易に予測され、患者本人やその介護者のニーズに適切に対応することがこれまで以上に求められる。
 このため厚労省は、来年度から認知症ケアの高度化を図る事業を新設。

まだ予算案ということもあり、具体的な事業内容はわからない。
国内の先進事例を抽出し、それを普遍化する作業は厚生労働省の通常業務のはずなので、何かしらの研修なども開催するのだろうか。
それより、2020年には認知症患者が300万人に達するという見込みに驚いた。
認知症高齢者の運転や住居に関することなど、ケアの仕方はもちろんのこと、もっと大きなテーマでの議論が必要だ。

編集人 by バジリコ at 19:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 地方自治体の取り組み

2008年01月07日

岡山県下、全市町村で介護保険財政黒字(06年度)

黒字額が過去最高 06年度全市町村介護保険決算(山陽新聞)

介護保険は、各市町村が3年ごとに作成する事業支援計画で見込んだ介護サービス利用量などから保険料を算定し、運営する。年々増えるサービス利用量による保険給付費増を想定し、3年間で収支が均衡するように計画するため、今回のような改定初年度は黒字になるのが通例だ。2、3年目にかけて赤字となる市町村が増える。

岡山県での決算結果。事業計画は3年ごとに定められるため、初年度の結果だけどうこう言うのは難しい。しかし、県内全市町村で黒字を出せたことは評価できるのではないだろうか。
無論、必要な介護サービスを抑制しすぎるのはいけないけれど、上限なしに介護保険料を上げるわけにもいかない。

編集人 by バジリコ at 16:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 地方自治体の取り組み

2008年01月06日

認知症サポーターの活躍

明日の私:認知症サポーター/上 北海道本別町 住民の手で見守り(毎日新聞)

本別町の取り組みは介護保険導入前の99年にさかのぼる。それまで、認知症が疑われる高齢者の家族から相談を受けても、入院か施設入所を勧める程度。自宅で過ごす認知症の高齢者や家族を支える手立ては確立しておらず、同年、実態調査を実施した。その結果、在宅の要介護高齢者で認知症または認知症と思われる行為がある高齢者は4割に上ることが分かった。

認知症サポーターの存在をすっかり忘れていたが、こうして地道に普及していっているようだ。

認知症サポーターとは次のとおり。
「認知症サポーター養成講座」を受けた人が「認知症サポーター」です。
とくに認知症サポーターにはなにかをとくべつにやってもらうものではありません。認知症を正しく理解してもらい、認知症の人や家族を温かく見守る応援者になってもらいます。そのうえで、自分のできる範囲で活動できればいいのです。たとえば、友人や家族にその知識を伝える、認知症になった人や家族の気持ちを理解するよう努める、隣人あるいは商店・交通機関等、まちで働く人として、できる範囲で手助けをする、など活動内容は人それぞれです。
また、サポーターのなかから地域のリーダーとして、まちづくりの担い手が育つことも期待されます。なお、認知症サポーターには認知症を支援する「目印」として、ブレスレット(オレンジリング)をつけてもらいます。この「オレンジリング」が連繋の「印」になるようなまちを目指します。

編集人 by バジリコ at 23:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護予防と介護の工夫

大村のグループホーム火災、元施設長が胸中を語る

大村のグループホーム火災:示談成立 元代表が心境を語る「月命日には墓参」 /長崎(毎日新聞)

認知症介護の現場にとどまりたい−−。そんな思いで、火災から約3カ月後、別のグループホームでケアマネジャーとして働き始めた。だが、市が主催する勉強会など公式の場に顔を出すことはなるべく控えた。「あれだけの火災を起こしたのだから」。それが一つのけじめだと考えたからだ。

入所者7名が亡くなるという、痛ましい大火災が起きたグループホーム。
示談金として7人の遺族に施設側が1億円を支払うことになった。
長崎・大村のグループホーム火災:7遺族と和解成立(毎日新聞)

事故から1年前に、このような記事をエントリした。
長崎グループホーム火災から1年……。
そこにも記載したが事件後、グループホームにはスプリンクラーの設置が義務付けられた。適用は平成21年以降に建設されるグループホームや特養ホームなど。
※加筆:2009年に施行され、2012年までに新規・既存施設にスプリンクラーなどを設置しなければならない。

グループホーム等に関する政省令が改正されました

元代表のコメントを見ると胸が熱くなる。介護業界から足を洗ってしまってもおかしくない。にも関わらず、介護の実態を知るだけにあえて留まっている。

大村の火災を通して、グループホームや宅老所などは善意だけでもだめだし、逆に儲けの精神だけでも運営できないということが再確認されたと思う。火災などリスクを評価し、管理できてはじめて高齢者を預かれるのではないかと思う。

編集人 by バジリコ at 21:04 | Comment(0) | TrackBack(1) | 介護の事件・事故

2008年01月04日

成年後見制度普及の切り札か?市民後見人

「市民後見人」第1期生7人が研修に奮闘/横須賀(神奈川新聞)

業務ではお年寄りらの財産管理が伴うため、選任する家裁にとっては「責任が担保できるか」との不安も。このため、市では、多額な金銭が絡む件については弁護士らに、日常生活の見守りは市民にと、後見人の役割を分担することで家裁の信用力を高め、市民後見人の選任を目指したいという。

wikiによると、成年後見人の約7割が家族で、約2割が弁護士など職業後見人が担っているそうだ。しかし、真に成年後見人が必要なのは、家族にも頼れなければ、弁護士を雇う余裕のない高齢者たちだ。
半ばボランティアに近い市民後見人が質量的に充実してくるのならば、大いに活躍できるのではないだろうか。

団塊の世代の希望と現実

「団塊世代」支援でシルバー人材センターに内閣府が補助金(読売新聞)

新制度では、シルバー人材センターが自治体と連携して全国組織「全国シルバー人材センター事業協会」に企画を提出し、効果があると認められた事業が採択される。パソコンの講師や介護補助などの事業を想定しており、補助金は複数のセンターが連携する事業で230万円程度、単独で実施する場合は110万円程度が支払われる予定だ。

いまの60代はシルバーと呼ぶには若すぎる。また、いまの団塊の世代が求めているのは、生きがいではなく、生活の糧だ。その点、シルバー人材センターがどこまで活きるのかは正直、疑問。

とはいえ、生きる糧を企業から得るのもなかなか難しそうだ。
団塊世代の派遣活用、企業の7割が予定「ない」(日経BP)

マンパワー・ジャパン(横浜市)が国内約1000社を対象にした調査で、昨年から大量退職が始まった団塊の世代で定年退職した人を派遣社員として受け入れる可能性について、7割の企業が「ない」と回答していたことが分かった。

職種・業種によるだろうが、期待していた以上に厳しい。

編集人 by バジリコ at 16:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度