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2007年12月24日

埼玉で介護職の人手不足が深刻。求人2倍超

県内介護職員 人手不足が顕在化 求人2倍超 背景に低報酬(埼玉新聞)
介護職員の人手不足が県内で顕在化している。介護報酬水準の低さが定着を妨げているようだ。県指定の訪問介護員養成研修の修了者は約十四万人に上るが、実際に職に就くのは約四万人にすぎない。福祉分野の県内有効求人倍率も二・一九倍(昨年度)と、全国平均(一・三四倍)を大きく上回る“売り手市場”だ。県も求人事業者と求職者との合同面接会で人材確保の支援を試みるものの、解消への道は遠そうだ。

介護資格や研修の修了者がすべて労働に就こうと考えているわけではない。その中には、将来の家庭介護のために勉強しておこうという人も少なからずいるはずだ。
それにしても、人材不足は本当に深刻だ。極端な話、介護保険の問題のすべてが人手不足に内在しているようにも思える。
そして介護福祉士要請課程をもつ学校の入学者数も減少している。
学生の介護離れ 待遇改善、待ったなし(中日新聞)

二〇〇六−〇七年度の一年間に、介護福祉士養成課程の学校の入学者数が13%も減少していた。「割が合わない仕事内容」に加え、少子化やコムスン騒動の影響で減少傾向はさらに加速。介護保険制度の存続も危ぶまれる現実に、関係者から待遇改善を求める声が上がっている。
(中略)
同会を中心に、高齢者に負担が増えない形で、一律三万円を介護従事者の現給与に上乗せする緊急法案の制定を政府に求める声が高まっている。

結局のところ、この問題を解決するには介護報酬を上げるしか道はないのだが、その前に、介護サービス提供事業者のあり方など清算しなければならないことは多い。そして大前提として、国民の負担が増える可能性のある介護報酬アップについて与野党ともに、年金問題と同列に議論してもらいたい。

編集人 by バジリコ at 23:28 | Comment(1) | TrackBack(0) | 介護保険制度

インドネシアから看護師ら1000名受け入れ

外国人看護師ら受け入れ・まず1000人、インドネシアから(日経新聞)

厚生労働省は日本とインドネシアが今夏に署名した経済連携協定(EPA)に基づき、当初2年間で看護師ら1000人を受け入れる方針を決めた。

取り交わした協定には次のように書かれている。
(1)看護師・介護福祉士候補者の受入れ
・国家資格の取得のための必要な知識及び技術の修得 
 (日本における滞在期間:看護師候補者は上限3年、介護福祉士候補者は上限4年)
・国家資格を取得した者は、看護師・介護福祉士として引き続き就労可能

フィリピン人ヘルパーの受け入れが取りざたされているが、インドネシア間では協定に基づき、粛々と受け入れが進行している。
フィリピンとの経済提携協定については政府間で大筋でまとまりつつある。しかし、わたしが懸念したように、フィリピン側は特に看護師などの日本の受け入れ体制についてかなり否定的だ。
日比EPAに否定意見相次ぐ・フィリピン上院(日経新聞)

協定の目玉である看護師・介護士の日本での就労について看護協会の理事長は「フィリピンで看護師を育成する日本政府の支援が盛り込まれていない」と批判。日本での研修期間中の待遇の見直しも求めた。

日本の案というのはそのまま、政府の介護労働市場への認識の低さを表しているともいえる。
国内の介護労働市場を底上げしないことには、海外から優秀な人材を招聘することが難しくなるのではないだろうか。

2007年12月18日

認知症の疑いのある独居高齢者宅の火事をどう防ぐか

1人暮らしの高齢者火事 認知症の疑いも施設入所は強制できず(読売新聞)

都城市都北町の女性(66)方で17日、火災が起きた。女性は一人暮らしで認知症と見られる症状が出たため、近所の住民が見回りをし、行政にも相談するなど対策に取り組んでいる最中の出来事だった。

記事では、徘徊が目撃されている独居高齢者宅での火災を取り上げている。認知症の疑いがあり、近隣では火災を心配していたという。
安全を守るためにも、できることなら施設に入所してもらいたいと考える住民。しかし強制することはできず、困っていた矢先に火災が起きた。

これとよく似た問題が最近多く取り上げられている。
認知症高齢者による交通事故だ。
高速道路を逆走してしまうケースなど認知症高齢者ドライバーの運転が原因で重大事故が発生している。
そこで認知症高齢者から免許を取り上げるかどうか。
その問題の論点と同じだ。

そして、この2つの問題に共通するのは地域力の衰退と、議論を回避してきた感のある「認知症高齢者をどのように受け入れ、対応するか」だ。
民生委員など「制度」としての地域力の衰退はもとより、近所づきあいのような助け合いの意識が薄れている。そして地域力とはすなわち、地域を構成する家庭単位での、「他人の面倒」をみるという余力・エネルギーが失われていることを意味する。

棚上げされてきた「認知症高齢者を社会でどのように受け入れ、対応するか」という問題もある。
これまで認知症高齢者は病院や施設、家庭で応対していればよかった。しかし核家族化が進み、施設や病院は満杯になり、地方は過疎化が進んだ今、認知症高齢者ならびに予備軍が一人で暮らすケースが増えているのではないか。
事故や火事など本人のみながらず第三者を死傷させかねない事件に発展しないためにも、そろそろ本気でこの社会全体で認知症高齢者について考えなくてはならないと思う。その際、医療・福祉、社会的活動という視点に、危機管理というものも加えなくてはならない。

家族に認知症予備軍がいるだけに心中複雑なのが正直なところ。
しかし、まったく関係のない第三者を傷つけることだけは避けなくてはならない。

編集人 by バジリコ at 20:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護の事件・事故

2007年12月17日

滝川市、被害届出した日に450万円支給

滝川市、被害届出した日に450万円支給 介護タクシー不正 「捜査妨げぬよう」(北海道新聞)

【滝川】生活保護受給者の通院時の介護タクシー代金が不正に受給された問題で、滝川市が詐欺の被害届を提出した日に十一月分の利用額として受給者夫婦に約四百五十万円を支払っていたことが十一日、分かった。

ここまでくると、滝川市もグルなのでは?と疑ってしまう。

さて、今回のケースは滝川市だけの問題なのだろうか。
各地にも同様の事件が起きていないか、とても不安だ。

編集人 by バジリコ at 21:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護報酬不正受給

介護事業者への調査権限強化へ 有識者会議の報告書

介護事業者への権限強化 コムスン問題受け厚労省(NSN産経ニュース)

訪問介護最大手だったコムスンによる一連の不正を受け、介護保険事業者の規制強化策などを検討してきた厚生労働省の有識者会議は3日、国や都道府県に事業所の運営法人本社への立ち入り調査権限を認めることなどを盛り込んだ最終報告書をまとめた。


介護事業運営の適正化に関する有識者会議(厚生労働省)のリリースをもとに、介護サービス提供事業者への監理体制強化の対策を抜粋して紹介する。リリースはあまり長文ではないので気になる方は、本文を読まれることをおすすめする。

(1)業務管理体制に関する指導・監督権の創設
不正行為への組織的な関与が疑われる場合には、国、都道府県、市町村が事業者の本部等に立入調査等を行うことができるようにする必要がある。

など。

(2) 不正事業者による処分逃れ対策 
処分逃れ対策の一環として、事業所の廃止届の提出を事後届出制から事前届出制とすることが必要である。
  また、監査中には事業所の廃止届を提出できないようにする仕組みの導入についても検討する必要がある(中略)
介護事業には、株式会社をはじめ社会福祉法人、医療法人、特定非営利活動法人等様々な経営主体が参入していることから、同一法人グループの範囲については、資本関係のみならず実質的な支配・被支配関係にも着目する必要がある。


(3) きめ細かな監査指導の実施
都道府県、市町村の監査指導については、法令の規定を過度に厳格にとらえたり、介護報酬の返還のみの指導に偏っていたりするなど、各自治体や担当者ごとに判断にバラツキが見られるとの指摘もあることから、監査指導業務の標準化を図る必要がある。


(4) 指定・更新の欠格事由の見直し
のため、事業所の指定取消があった場合に、指定・更新を拒否できる仕組みを維持した上で、各自治体が、事業者の不正行為への組織的な関与の有無を確認し、自らの権限として指定・更新の可否を判断できるようにする必要がある。


報告書でも述べられているが、監理側にその能力が備わっているのかが鍵だろう。この報告書のとおりに権限が強化された場合でも、実際に自治体が実行できるまでには時間がかかるのではないだろうか。

編集人 by バジリコ at 00:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 【特集】コムスン問題

新潟での高齢者虐待、全国平均のほぼ倍

高齢者虐待、全国平均の倍近く(新潟日報)

2006年度に県内で確認された高齢者1万人当たりの虐待件数は8・3件で、全国平均(4・6件)の倍近くに上ったことが明らかにされた。中村忍・高齢福祉保健課長は「本県は(市町村や関係機関による)見守りネットワークなどの取り組みが進んでおり、早期発見につながっている」との見方を示した。

児童虐待も同じだが、虐待件数の読み方には2通りある。
記事にもあるとおり、(1)早期発見ができた結果、件数が増えた、というものと(2)実際に虐待が増加した、というもの。

しかし、どちらの場合でも虐待件数が多いことには間違いないく、またそれを掘り起こすことができたという点で評価されるべきではないだろうか。

ただし、ひとつ知りたいのは、発見された虐待はすべて解決されたかどうかだ。児童虐待でいうと、悲惨な殺人事件にまで至ってしまうケースの多くが、事前に児童相談所などが虐待を把握していたという。
つまり、発見するだけでは解決にならず、介入し、被害者を保護してはじめて、虐待対策と呼べるのだと思う。

ともかく、数年前に比べて高齢者虐待に対する社会的認知度は高まりつつあるのは事実だ。

編集人 by バジリコ at 00:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 高齢者虐待

与野党、介護人材確保をめぐって激論を交わす

介護人材確保をめぐり与野党激論(キャリアブレイン)

待遇改善に必要となる介護費財源が論点となる中、与党議員が「厳しい財政事情もあり、負担と給付の関係を考えた上で国民も負担を覚悟する必要がある」と話す一方、野党議員が「財源をどこに当てるかは優先順位の問題で必ずしも負担増はいらない」と応酬するなど議論は対立した。

政策と財源はセットで考えなくてはならないのは当たり前。米軍へのおもいやり予算をカットして介護保険の財政に充てるなどとというのは現実的ではないが、かといって、財政難を盾にしていられる状態ではなくなっているのも事実だ。

与野党とも、聞こえのよい政策ばかりぶち上げるのではなく、財政(つまりわたしたち国民がどのぐらい負担する必要があるのかということ)を明らかにし、その是非を問うてもらいたい。


しかし、その前にひとつ。たとえば外国人労働者の受け入れや療養病床の転換など、各論でまとめていく前に、今一度、今の介護保険の問題点はなんなのか。青写真とは何が違ったのか。その点を明らかにしないことには、またどこかで歪みが出てしまう。現状の介護保険制度の欠点、いやもっといえば失策だった部分をしっかり明確にしてもらいたいものだ。

編集人 by バジリコ at 00:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

療養病床廃止で患者4割が在宅へ。

「在宅」4割で最多 京都府調査、療養病床患者の退院先(京都新聞)

2011年度末をめどに介護施設などに転換される療養病床の再編に関連して、京都府が行った医療療養病床の退院患者の調査で、約4割が在宅療養に移ったことが、15日までに分かった。一方、別の療養病床や一般病床へ移った人も4割近くいて、府は「多様な受け皿が必要だ」としている。関係者の中には、患者が転々として行き場を失う恐れを指摘する声も出ている。

これは相当厳しい調査結果なのでは。本来、介護施設に転換されるはずの療養病床の患者が、その受け入れ先には入れず自宅に戻っているケースが多いのではないだろうか。
無論、実は入院し続けるほどではないものの、さまざまな事情により入院し続けているケースもあるだろう。
しかし、記事にもあるとおり、受け入れ先がないために仕方なく自宅に戻るケースや、廃止が決まっているにもかかわらず別の療養病床に転院するケースも少なからずあるはずだ。
また、それでは自宅療養しましょう、ということになっても、訪問看護などのサービスは十分なのか。
下記の記事はがん患者の看取り介護のケースだが、関連が深いように思える。
背景には、核家族化で介護力が乏しく、ヘルパーに支援を求める世帯が増えたこともありそうだ。吉沢副院長は「良い自宅療養を実現するには、医療、看護、介護をバランス良く利用できることが条件。現状は看取りのできる看護師も介護士も少ない。在宅ケアを普及させるなら、マンパワーの充実が不可欠だ」と話している。


【ゆうゆうLife】医療 がん患者が使えない介護保険(下) (MSN産経ニュース)


追い出したはいいが、受け入れ先作りが追いつかないようだと、冗談抜きで介護難民が続出しかねない。

年金の影に隠れてしまいがちだが、この問題を含めた介護・介護保険は、次の衆院選挙では大きな争点にしてもらいたいものだ。

編集人 by バジリコ at 00:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度

伊藤忠が社員の育児・介護に最大10万円補助

伊藤忠、育児・介護に最大10万円補助(読売新聞)

伊藤忠商事は1月から、ベビーシッターやホームヘルパーを利用する際の費用を、月額でそれぞれ5万円を上限に補助する制度を始める。仕事と家庭を両立しやすい環境を整えるのが狙いで、育児と介護の両面で踏み込んだ支援をするのは珍しいという。

中堅社員(特に女性?)の人材離れを防ぐための福利厚生か。
月額最大10万円(介護のみの場合は月額5万円が上限)というのは大きい。
こうした福利厚生というのは大企業から徐々に中堅企業に広がる。
中小企業の場合は企業単体では難しいだろうけれども。。

編集人 by バジリコ at 00:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護保険制度