介護職員の人手不足が県内で顕在化している。介護報酬水準の低さが定着を妨げているようだ。県指定の訪問介護員養成研修の修了者は約十四万人に上るが、実際に職に就くのは約四万人にすぎない。福祉分野の県内有効求人倍率も二・一九倍(昨年度)と、全国平均(一・三四倍)を大きく上回る“売り手市場”だ。県も求人事業者と求職者との合同面接会で人材確保の支援を試みるものの、解消への道は遠そうだ。
介護資格や研修の修了者がすべて労働に就こうと考えているわけではない。その中には、将来の家庭介護のために勉強しておこうという人も少なからずいるはずだ。
それにしても、人材不足は本当に深刻だ。極端な話、介護保険の問題のすべてが人手不足に内在しているようにも思える。
そして介護福祉士要請課程をもつ学校の入学者数も減少している。
学生の介護離れ 待遇改善、待ったなし(中日新聞)
二〇〇六−〇七年度の一年間に、介護福祉士養成課程の学校の入学者数が13%も減少していた。「割が合わない仕事内容」に加え、少子化やコムスン騒動の影響で減少傾向はさらに加速。介護保険制度の存続も危ぶまれる現実に、関係者から待遇改善を求める声が上がっている。
(中略)
同会を中心に、高齢者に負担が増えない形で、一律三万円を介護従事者の現給与に上乗せする緊急法案の制定を政府に求める声が高まっている。
結局のところ、この問題を解決するには介護報酬を上げるしか道はないのだが、その前に、介護サービス提供事業者のあり方など清算しなければならないことは多い。そして大前提として、国民の負担が増える可能性のある介護報酬アップについて与野党ともに、年金問題と同列に議論してもらいたい。
