引き続き、フィリピン人看護師・介護福祉士受け入れについて。
【主張】看護師受け入れ 労働市場開放のモデルに(産経新聞)厚労省や看護業界では当初、外国人看護師などの受け入れは、言葉の壁による事故や、日本の看護労働市場の圧迫につながると反対だったが、「日本の看護師不足は深刻」(全日本病院協会)とする病院側や経済界の要請もあり、日本看護協会などが示した厳しい条件のもとで受け入れた。
昨日も紹介したが、日本看護協会のかなり厳しい条件はあるものの、今回の受け入れが具体化したことはとても評価したい。
個人的な考えとしては、この産経新聞の論説がもっとも現実的で受け入れやすいものだ。
しかし、フィリピン側は日本看護協会の条件に難色を示している。
日本政府が協定の署名を受け、2年間で比人看護師・介護福祉士合わせて1000人を受け入れる方針を発表したことについて、次官は「フィリピンは日本の医療現場の需要を満たせないだろう」と述べ、実際の就労者数は日本の設定枠を下回るとの見通しを示した。日本での就労前に無給で6カ月間の語学研修を義務付けられていることが理由だと説明した。日経新聞
一応申し上げておくと、昨日紹介した日本看護協会の主張は、その対応の迅速さやいうべきことを強固に言い放つ力量?は認めつつも、やはり私としては時代に合わない部分が多々あると思っている。
しかし、産経新聞の記事にもあるように、
ただ、日本の看護師の大病院への集中、昨年で約12%という看護師離職率の高さ(日本看護協会調べ)、55万人にも上る働いていない潜在看護職員数(厚労省調べ)など、看護師不足の原因問題に取り組むことも重要だ。
この問題を棚上げするのもおかしいといえるだろう。
新聞各紙の中で、論説をぶち上げているものを紹介しよう。
比に労働市場開放 受け入れ環境整えたい(中国新聞) EPAは世界各国が現在締結を進める自由貿易協定(FTA)より、幅広い内容を含む。貿易だけでなく金融、サービス、ヒトの移動など広範な分野で連携する。
日本はアジアで存在感を増す中国に対抗、東南アジア諸国などとのEPA締結を急いでいる。そのためにも労働市場開放への取り組みは不可欠になる。
フィリピンと日本との思惑のずれを指摘しつつ、いわゆるリージョナリズムの視点に立ったとき、今回の労働市場開放の取り組みは必要不可欠だと述べている。
また、フィリピン人の受け入れの懸念項目として、犯罪の多発が挙げられているが、これは今回に限ったことではない。というか、今後間違いなく、外国人労働者が増えるわけだから、その対策をいつするかというのが論点。
今回を機に、本格的な対策を行えばいいのだ。
受け入れ後が整ってない 労働市場開放(西日本新聞)同時に医療・介護の職場環境の改善、国内人材の育成や活用を図り、外国人労働者依存とならないようにバランスをとっていくことも必要だ。
というのも、日本では、なし崩し的に外国人労働者を受け入れて、労働コストを抑えてきたともいえるからだ。
受け入れの是非は述べつつ、日本人・外国人の労働環境を見直す・整えることが大事である、と語っている。
これはなるほど、と思える主張だ。
たしかに、いくら労働市場開放といっても、受け入れ条件が厳しい上に、労働条件、環境が整っていなければ、諸外国への派遣実績が豊富なフィリピンにそっぽを向かれてしまう。そのことがひいては、将来的な人手不足解消の道筋を遠のかせてしまうことになってしまうはずだ。
今回の問題を通して、日本の介護師や介護職の労働実情の改善につながることを期待したい。私は今年30歳になるが、自分の老後を考えても、今回の取り組みは成功してもらいたいと思う。
もし失敗してしまい、諸外国から人材が来日しなくなった場合、残りの手段は介護ロボットしかなくなってしまうではないか(笑)。
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